疲れを感じるメカニズム
体や脳が活動するためには、酸素が必要となります。この酸素が十分に行き渡らなくなると普段通りに活動できない状態に。 これが疲れている状態です。この状態を招く要因は大きく二つ。その一つが「活性酸素」です。活性酸素は殺菌力が強く、細菌やウイルスを撃退する働きがありますが、酸素を大量に消費する激しい運動や脳への強いストレスがあると、 活性酸素が過剰に発生し、正常な細胞や血管まで傷つけてしまいます。すると、血流が悪くなり、必要な酸素が運ばれにくくなってしまうのです。
●血糖値と疲れとの意外な関係●
もう一つの要因が「血糖値の急激な変化」。 炭水化物や甘いものに多く含まれる糖質を摂取すると、血糖値は上がるため、 体内では酸素を消費して元の数値へ下げる物質の効果を高めようと働きます。 血糖値の上がり下がりの幅が大き いほど、一度に大量に酸素を消費。そのため、 この急激な変化を繰り返すと、体は疲れやすい状態になってしまうのです。 だからこそ、酸素を消費させないため、血糖値の変化を緩やかにする食生活を心掛けることが大切になります。
疲れやすい人の食事パターン
血糖値の急激な変化を招く食生活の例をご紹介。 併せて、改善方法もご紹介します。
起きてから体に栄養が足りていない状態であるため、本来であればゆっくり吸収されるはずの糖質を、次の食事ですぐに吸収してしまい、血糖値は急上昇してしまいます。
→[改善方法]基本は3食を欠かさずに食べること。まずは、ヨーグルトなどの口にしやすいものだけでも食べるようにし、朝食を取る習慣付けをしましょう。
ご飯やパンなど、炭水化物ばかりの食事だと、摂取する糖質量が多くなるため、血糖値の変化が大きくなります。
→[改善方法]小鉢などを1 品加え、その分主食を少なくしましょう。特に食物繊維が豊富な海藻類は、血糖値の変化を緩やかにしてくれるのでおすすめです。
甘いものにも糖質が多く含まれています。ジュースや加糖のコーヒー、炭酸飲料の取り過ぎにも注意が必要です。
→[改善方法]食べたくなる場合は、寝る前は避け、時間や量を決めて口にする糖質量を調整しましょう。また、糖質オフのスイーツなどで糖質を控えるのもおすすめです。
●食事バランスガイドの活用法●
疲れにくい体づくりには、糖質を取り過ぎず、血糖値の急激な変化を防ぐことが大切です。加えて重要なのが、3食の栄養バランス。いくつもの食品を摂取する と、相対的に糖質の摂取を控えられるだけでなく、さまざまな栄養がお互いに上手く機能するように手助けし合い、体や脳がスムーズに働くようになるのです。バランスの良い食事の参考になるのが厚生労働省と農林水産省が策定し た「食事バランスガイド」。下記の図の料理例を参考に、1日分の数値分食べることがバランスが良いとされています。不足しがちな野菜は、野菜ジュースや健康食品などで補いましょう。
日頃の疲れを取るためのポイント
食事や運動、入浴、睡眠など、生活習慣を整えることで日々の疲れの蓄積を抑えることができます。
疲れにくい体づくりには食事も含めた規則正しい生活が重要
疲れにくい体づくりの一番のポイントは、栄養が偏らない食事を3 食口にすること。加えて、運動や入浴、睡眠も含め、規則正しく生活を送ることが重要です。